6月8日 高円寺円盤
サンプラーからビート、「無人島でワケのわからない表現に遭遇する」の前説と、「音楽や芸術を愛している者同士、歩み寄ることはできるはずだ」という前説。
「静かめの演奏から」といって、ビデオカメラでレコードプレーヤーの回転を横から撮影した映像をスクリーンに投影する。レコードからはピアノの音楽、ピッチが速くしたり遅くしたりして、レコードプレイヤーの映像にも速度の変化があらわれる。ビデオカメラの「シンメトリー撮影」の効果を利用して、自身の顔をシンメトリーにしながらラップをする。
「俺の地元に、グッドマンっていう名前の美容院があったんだけど、その話をする前に、そのグッドマンの隣にすんでいた友達の話をしよう。その友達の名前は岡!岡、あいつ、すげー足速い!ヤバい!それで、グッドマンなんだけど、グッドマンで髪切ってたら、最後にもみあげどうしますか、横にしますか、斜めにしますかって聞かれるっしょ!それで、横にしてもらってたんだけど、それ、ただのテクノカットだった、おれ、クラフトワークの仲間入り!」
「ミラーボール見て何かできるというやつは、、デコをやっている」「パンダって何で白黒なの、赤と青でもいいじゃんって言うやつ大抵グラフィックデザイナー」
「マイルス・デイビース!ハハッ!」と言ってフリースタイルラップに突入するかと思いきや言葉につまり、「ちょっとノープランすぎた」といってすぐに中断される。気を持ち直して、「1987年初頭、俺たちはマイルス・デイビスのようにジャズを聴きじゃくってた、マイルス・デイビス、ハハッ!節分豆美味しくてついつい買っちゃうけど、甘い味がついちゃってる節分豆には気をつけな、あれにはよくわからないものが入っちまってる、ハハッ!イエー、1987年初頭〜、おれたちはマイルス・デイビスよろしくジャズを聴きじゃくってた世代、ジャズのレコード買いあさりまくってジャズ喫茶通いつめまくってた、ジャズ喫茶はモノホンに限るぜハハッ!これが40年代初頭の話」
リュックサックの金具部分にピックアップを装着し、リュックを揺さぶって金具が出すカチャカチャという音をアンプリファイ、ディレイをかける。一回揺さぶるごとに歓喜の雄たけびをあげる。「これは書き下ろしてきた新曲、『金具カチャカチャ』、、一周まわってここまできちゃってるよねー、、これをもう14年も追求してきてるわけだから、一周まわって、、、待てよ、、一周まわってるんかな、、俺は…14年間同じことを繰り返していただけなのか?一周まわったのか??それとも、とまってしまっているのか…?」と自身のキャリアを問い直しながら、リュックサックを揺さぶる。
サンプラーにお辞儀をして音を出す。「ハンバーガー美味しそう〜、いただきまーす」といったのち、サンプラーにかじりついて音を出す。「こっちにおいで…」といってサンプラーを抱きしめ、音を出す。携帯電話がかかってきた動きをして、ほほにサンプラーをあてて「もしもし?!」といいながら音を出す。「ピザお届けしましたー!」といって、サンプラーを前に突き出しながら音を出す。「わしは力士でごわす〜」といいながらサンプラーに連続張り手を繰り出して音を出す。
使用している三台のサンプラーのうち、ひとつのサンプラーから音が出ない。シールドを手繰っていくと、そのサンプラーだけシールドがアンプに繋がっていなかったことが発覚。さっそく、アンプにシールドを突き刺すのかと思いきや、残り時間3分くらいのときにも関わらず、シールドを使った演奏を展開してしまう川染。シールドを振り回して「つかまれー!」といって投げる投げ縄の形態模写を反復し、馬に乗って投げ縄を振り回したり、シールドの先端を剣ととらえてフェンシングに興じたり、シールドをマフラーととらえて首に巻き貴婦人の声で「さあ、行きましょうか」と言ったり、シールドを蛇だと思い込んで大騒ぎしたりする。その末にシールドをアンプにさしたのだが、サンプラーは音が出てないときにボタンを押されすぎていて制御不可能になっており、さまざまな音が同時に再生されて手に負えない状態に。動揺する川染
「See you next time!See you next time!」でライブ終了。



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